秋篠宮家

秋篠宮殿下の立皇嗣の礼簡素化から見る内廷皇族と内廷外皇族

元号が変わり、秋篠宮殿下は皇位継承順位1位の皇嗣となられました。

政府はこれを宣言する立皇嗣の礼の祝宴の儀式を簡素化することを決定。

安倍首相は「本年は立皇嗣の礼を行う。将来にわたる皇室の弥栄を国民挙って言祝ぐという極めて重要なもの」述べ、規模は抑えつつも、儀式は行うとしました。

「天皇になられる優先順位の高い方に対して失礼」と思われる方も少なくないはず。

そこで今回は、皇室における皇族の区分について見ていきましょう。

皇嗣というお立場とは

宮内庁は昨年3月、今上陛下が御即位された後の秋篠宮様の呼称を「秋篠宮皇嗣殿下」とすると発表しました。

まずは皇嗣という概念を理解する必要があります。

皇嗣の定義

皇嗣とは、皇位継承の順位が第一位の皇族のことをいいます。

かつ天皇の皇子であれば「皇太子」、孫であれば「皇太孫」と呼ばれます。

これらは皇室典範で規定されています。

なぜ「皇太弟」ではないのか

加えて、天皇の弟であれば「皇太弟」とするのが普通です。

しかし、皇室典範に皇太弟の記載がなく、同名称を用いるのであれば法改正が必須。

ちなみに日本書紀においては、平常天皇が弟である神野天皇を「皇太弟」とする旨の詔が記録されています。

空席の皇太子

前述の通り秋篠宮殿下は天皇陛下の皇弟でいらっしゃるため、皇太子になることができません。

したがって、現在、皇太子は不在です。

内廷皇族と内廷外皇族(内廷皇族)

皇族は大きく2パターンに分類されます。

内廷皇族と内廷外皇族(内廷皇族)です。

皇嗣がどちらに属するかが分かれば、どれほどの待遇が適当かも判断しやすくなります。

内廷皇族


内廷皇族とは、今上天皇の配偶(皇后)と先代天皇の配偶(皇太后ないし上皇后)、さらに天皇の卑属である皇太子並びにその家族の総称をいいます。

仮に天皇の直系であっても、独立の生計を営んでいれば、内廷皇族とは見なされません。

要するに、宮家を創設すれば、その親王は内廷外皇族となります。

正式名称は「内廷にある皇族」で「内廷皇族」はその略称。

加えて、天皇はそもそも「皇族」ではありません。

内廷外皇族(外廷皇族)


もうお分かりでしょうが、先ほどの定義以外の皇族が内廷外皇族(内廷皇族)となります。

具体的には結婚や、宮家を創設した場合、それに加えてそもそも天皇の直系でないケースなどが該当します。

宮家を創設されている秋篠宮殿下はこちらの内廷外皇族ですね。

皇室における

結論から述べると、お金が違います。

皇室に関する費用は国の国家予算に計上されており、大きく3つに分類できます。

  1. 内廷費
  2. 皇族費
  3. 宮廷費

これらの費用は皇室経済法という法律で決められています。

順番に見ていきましょう。

1.内廷費

読んで字の如く、内廷皇族の生活費などに充てられます。

内廷皇族は天皇を含みませんが、内廷費は天皇の費用も込みです。

2.皇族費

皇族費は宮家が皇族としての品質を保持するために充てられます。

各宮家に支払われます。

要するに「外廷費」ですね。

3.宮廷費

宮廷費は儀式や海外のご訪問の際に必要となる経費です。

皇室の公的なご活動のためのお金と言えるでしょう。

立皇嗣の礼にかかる費用も宮廷費から支払われます。

内廷費と皇族費の違い

これまでは皇室における予算ないし費用について説明してきました。

ここからは皇室費用の具体的な違いについて確認します。

内廷費はそのまま皇室へ

平成31年度の内廷費は3億2400万円となっており、内廷皇族に支払われます。

現在、内廷皇族でいらっしゃるのは上皇后陛下と皇后陛下お二人のみ。

内廷費が天皇陛下にも充てられるのは以前に述べた通りで、上皇陛下も然りです。

つまり4名に対して3億円超です。

ただし、そのうちの3分の1が職員の人件費であることは申し上げておかなければなりません。

皇族費は宮家で分け合う

一方で皇族費は複数の宮家で分け合います。

具体的には、秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、高円宮家の4分割するわけですから、決して豊かではありません。

安倍首相は不敬だったのか


一見、残酷に聞こえるかもしれませんが、この区分は仕方がないでしょう。

なぜなら法律で規定されているため法治国家では従う必要があるためです。

安倍首相はこの内廷と内廷外の違いを踏まえて今回、判断したと考えます。

立皇嗣の礼を「極めて重要」と思っていなければ、儀式そのものは実現しなかったかもしれません。

皇室における法律を根拠にすれば、今回の判断は不敬でも何でもないでしょう。

まとめ

安倍首相の立皇嗣の礼簡素化は現実的な判断といえます。

皇族には区分があり、秋篠宮殿下は宮家を創設されているため内廷外皇族でいらっしゃいます。

そのため、内廷費より極めて支給が少ない皇族費を受け取られています。

これは皇室経済法が根拠であり、妥当な規定でしょう。

儀式に関する皇族費用はあくまでも「宮廷費」ですが、皇嗣殿下の法的なお立場を考慮して、安倍首相は簡素化を決めたのでしょう。

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