男性皇族の皇位継承者が少なくなった今、保守や改革を問わず、あらゆる立場の政治家や評論家が女性天皇や女性宮家の創設を主張し始めました。
そこに保守派の論客が警鐘を鳴らします。
どうやら今回は男系男子の存続以外にも理由があるようです。
自民党の女性天皇・宮家容認論
本来なら保守政党である自民党は男系男子での皇位継承を主張するはずです。

現状として自民党の目的は、ただ皇統を絶やさないことです。
男系男子での継承は必須でなく、もはや手段の1つでしかないとの認識に変わりつつあります。
右派も女性天皇は完全に否定していない
とはいえ、保守派の論客も女性天皇そのものに反対しているわけではありません。
女性天皇即位後に、また男系での継承が保証されていれば、問題ないとするはずです。
加えて、「愛子内親王殿下が天皇に即位されると日本の女性が励まされるに違いない」といったポジティブな意見も出ています。
保守派の皇位継承についての主張の中身とは
ここからは保守派の皇位継承に関する意見について見ていきます。
基本的な考えと、それ以外について確認していきましょう。
原則的には男系男子の継承をすべき
右派の原則は血統主義です。
男系男子での継承を続け、皇統を絶やさないようにするというのが彼らの考えです。
要するに「同じ王朝を続けよ」ということですね。
国民は女性天皇を尊敬できるのか
こちらは違う角度からの主張です。
国内で活動する知日派アメリカ人弁護士のケント・ギルバート氏名は、何よりも国民の意識が重要だとし、以下のように述べています。
「前述のNHKの世論調査でも示されたように、国民の多くは女系天皇の意味もあまり知りません。しかし、もし女性・女系天皇が実現した時、よく意味も知らないまま天皇になられた愛子さまを、本当に国民が尊敬できるでしょうか。根底の部分で、国民にとっての天皇の存在が問われている時だと思います」
確かに、どのような立場か分からない人が国の顔になったら心から祝福しづらいはず。
世論調査の結果にもあるように、日本国民が女性天皇や女系天皇の違いだけでなく、それぞれの意味も理解できていないのが現状です。
国民はなぜ女性と女系、それらの違いを知らないのか
ケント氏の主張はもっともでしょう。
ではなぜ国民は女性天皇や女系天皇の意味、そして両者の違いを理解できないのでしょうか。
自分の国のことを教えない学校教育
世界の教育機関では、幼少期から自国教育が徹底されています。
- この国はこんな国ですよ
- 国家を歌いましょう
- 国旗を堂々と掲げましょう
- 自国の良いところはこんなところです
- 元首はこの人でこんな歴史があります
など多岐にわたり、生まれた国のことを教えます。
これが世界ではスタンダードです。
一方で日本はどうでしょう。
皇室のことを教えませんよね。
したがって以下のような認識が一般的です。
- 「皇室が何かわからない」
- 「日本の元首って誰?」
- 「皇族だけ敬称で呼ばれてて不平等」
- 「皇族は特権階級だ」
このような状況であれば、女性・女系天皇の意味が理解できるはずがありません。
受動的な人間しか育たない教育システム
こちらも学校の話なのですが、アメリカなどの諸外国と比較すると、受け身な人間が育ちやすくなっています。
例えば、アメリカの学校では自国教育に加えて、小学校から株式投資に教えたりするそうです。
「自分のことは自分でしましょう」と自立のための教育ですよね。
しかし日本ではマニュアル通りの授業で「これは大切なので覚えましょう」といったインプットに重点を置く教育です。
海外では自分の頭で考えられる人が育つようなカリキュラムが用意されていますが、日本は真逆です。
したがって、自ら進んで物事を調べる人が少ないため、学校で教えられないことについては疎いのです。
加えて、知らなくても困らない恵まれた環境なのも大きな原因でしょう。
海外では自国のことを知らなかったり、情報収集していなかったりすれば、バカにされてしまったりビジネスにも影響してしまいます。
最後に
リベラル派寄りの意見に傾いていく自民党に対して保守派の論客が喝を入れました。
男系男子での継承に加えて、国民の意思の重要性を主張。
まずは国民が皇室について向き合わなけれななりません。
天皇陛下をはじめ、皇室の方々はいつも私たちのことを考え、幸せを祈ってくださいます。
今度は私たちが皇室を思い、考えてみる番ではないでしょうか。