慣例では皇位継承の皇室行事である大嘗祭の供え物として使われた農林水産物・庭積(にわづみ)の机代物(つくえしろもの)は埋納されます。
しかし、昨年行われた大嘗祭で使われた庭積の机代物の一部は埋納しないで、食用として埼玉県内の国立障害者リハビリテーションセンターに提供されました。
これは、埋納という慣例を疎かにした上、施設にほどこしてやるといった関係者のおごりが感じられる行為なので紹介します。
庭積の机代物の埋納は大嘗祭の一部!慣例を無視するのは正しいのか?

大嘗祭の庭積の机代物を埋納することは、土に埋めることで自然にかえすという意味合いがあり、大嘗祭という儀式の一部だといという考え方があります。
今回は食品ロスという観点から、干しシイタケやゴボウ、コメなど29品目が選ばれて、国立障害者リハビリテーションセンターに提供されたそうですが、はっきりいって、大嘗祭の慣例を変えてまで、提供する必要があったのでしょうか?
大嘗祭では、庭積の机代物の埋納は捨てるといった意味合いとは異なり、食品ロスとは別次元の問題だと考え方は普通に通ることだと思います。
食品ロスを引き合いに出す事は、安易に国民のご機嫌取りにしか思えず、儀式を重んじる人にとっては不快に感じる人もいなかったでしょうか?
庭積の机代物はそもそも税金で購入したもの!関係ない納税者にほどこすのはお門違い!

庭積の机代物は食用として埼玉県内の国立障害者リハビリテーションセンターに提供されましたが、職員が食べたか、食堂で料理して提供されたかは公表されていません。
この施設の職員にしろ、利用者にしろ、納税者が殆どだと考えられます。
税金で購入した庭積の机代物を、大嘗祭とは全く関係ない納税者に提供するという上から目線で還元するのは、関係者の傲慢でしょう。
埋納がもったいないから、食べて下さいといったイメージになり、いかにもいやらしい感じです。
もし、埋納はもったいないという意見があれば、庭積の机代物は国民の税金で購入したものなので、ありがたく大嘗祭で使わせて頂き、慣例に従い埋納させて頂きましたと説明すれば、誰もが納得する使い方なのではないでしょうか?
本当に食品ロスを考えるのであれば、宮内庁の職員や皇族が食べる!
本当に宮内庁が食品ロスが問題だと考えるのであれば、庭積の机代物は宮内庁の職員食堂で調理して食べるのが、筋ではないでしょうか?
当たり前ですが、宮内庁の職員食堂で仕入れる食材も税金で購入されています。
干しシイタケやゴボウ、コメは使うことがあるでしょうから、宮内庁の職員食堂で仕入れる食材にすれば、宮内庁に割り振られた税金を無駄なく使えたということになるでしょう。
宮城産の干しシイタケは煮物、青森産のゴボウは炒めものにすれば美味しいと思います。
干しシイタケやゴボウ、コメを使った炊き込みごはんは最高でしょうね。
賛否両論はあるかもしれませんが、皇族の方の食事として提供すれば、食べ物を無駄にしないというお手本になるかもしれませんので、慣例を無視したことも報われるのではないでしょうか?
国民の税金で購入した庭積の机代物を、大嘗祭とは関係ない国民にほどこすことが、国民に寄り添う皇室のやり方だとはとうてい思えません。
まとめ
昨年行われた大嘗祭では庭積の机代物は埋納するという慣例を疎かにしました。
更に、食品ロスが問題なのでもったいないから、施設にほどこししてやるといった関係者のおごりが感じられます。
食品ロスは世界的に問題になっており、日本も例外でないのですが、庭積の机代物は皇室らしく慣例に従って埋納するほうがいいでしょう。
食品ロスを本当に考えるのであれば、庭積の机代物は宮内庁の職員食堂で調理して食べて下さい。
税金で購入した庭積の机代物を、大嘗祭とは関係ない納税者に上から目線で提供するといった行為は、国民感情を逆なでする行為です。